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スウェーデン出身のEBONY TEARS。彼らのデビューアルバムはバイオリンの音色や女性コーラスが特徴的な、実にメランコリックなメロディック・デス・メタルだった。ジャケットも幻想的でしたね。しかし、アルバムをリリースするたびによりアグレッシヴな音楽性へと突き進み、妙に生々しく恐ろしいジャケットの3枚目のアルバム「EVIL AS HELL」では、デビューアルバムのメランコリックなサウンドを出していたころとは別物の、直情的で猪突猛進型のデスラッシュ・バンドになってしまいました。デビューアルバムに惚れたファンはアルバムが出るごとに落胆していったかもしれませんが、もちろんメロディが薄れたせいでバンドのレベルが下がったわけではありません。感情を排したかの如く刻まれるギターリフや爆走するドラム、エフェクトのかかったヴォーカルが、まるで冷血なマシーンの如くアグレッシヴなサウンドを叩きつけます。 そんなアルバムからのおすすめは、アルバムの冒頭を飾る「DEVIATION」。ノイジーなサイレンのようなサウンドで幕を開ける、残虐にしてシンプルなデスラッシュ・ナンバー。かなり硬質な音で、ちょっとインダストリアルちっくなヴォーカルのエフェクトがサイバーな感じを醸し出しながらも、ギターやドラムのサウンドは妙に生々しく、昨日のSLAYERとは逆のパターンの対比が面白い。そして、サビの部分では若干のメロディが導入され、デビューアルバムのメランコリックなメロディとはまた違い、あくまでもデスラッシュ・メタルとしてのキャッチーさがカッコイイ。 メランコリックなメロディを廃し、よりアグレッシヴなサウンドとなったアルバムで、初期のSOILWORKなんかを彷彿とさせる本アルバム。なぜか最後の最後に収録されている「DEMON RIDE」では、ノーマル・ヴォイスのモダンなメロディを聴かせるパートがある。悪くはないが、最後までデスラッシュで通した方がよかったんじゃないかな。で、そういうことは次のアルバムで……と思っていたが、バンドはあえなく解散してしまいました。 by 9215 |
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| 2008-10-24 13:56
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