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現在TYPE O NEGATIVEを率いるピーター・スティールが、80年代に組んでいたバンドとして有名なCARNIVORE。ニューヨーク・スタイルの硬質なハード・コアとスラッシュ・メタルを融合させたクロスオーバーなサウンドと、それだけでは表現しきれない個性をもったバンドでした。そんな彼らのセカンドアルバムにあたる「RETALIATION」は、前作譲りのクロスオーバー・サウンドはそのままに、さらに練りこまれた楽曲展開を聴かせてくれる1枚。とはいっても、ハード・コアらしいハチャメチャぶりは健在で、そのサウンドはかなりアグレッシヴです。しかし、リフやメロディなど、前作からの成長がはっきりとうかがえる。 そんなアルバムからのおすすめは「RACE WAR」。冒頭のノイジーなギターとピーターのアジテーションが、否応無しにテンションを上げてくれると同時に、なぜか背筋を伸ばしてくれる。続いてはグルーヴィなベースラインと地を揺るがすかの如く響き渡るドラミングが楽曲を引っ張って行き、サビでは突然メランコリックでキャッチーなメロディを聴かせる。怒りと絶望と悲しみが入り混じったかのような楽曲で、曲調はミドルテンポのスラッシュ・メタルという感じ。ハード・コアっぽいハチャメチャ感はあまりないものの、そのドゥーミーでヘヴィなうねりは後のTYPE O NEGATIVEに通じるものがある。 あまりにも強烈でお下劣な1曲目「JACK DANIEL'S AND PIZZA」で始まることも有名なアルバムですが、アルバム自体は非常にヘヴィでグルーヴィなハード・コア・スラッシュの名盤。強烈なアンダーグラウンド臭が漂ってますが、これこそ当時のニューヨーク地下音楽の空気感そのままなんでしょうね。 by 9215 |
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| 2008-08-20 15:53
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