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そのオリジナルのLP盤は中古市場で高額取引され、北欧ハード・ロックを語る際には必ずと言っていいほど名前の挙がるBISCAYA。1984年にリリースされ、ながらく廃盤だったセルフタイトルのデビューアルバムにして唯一のアルバムは、1996年に一度CD化されるも、瞬く間に廃盤に。そして2007年、伝説のアルバムは再びCD化された。前回同様、貴重な12インチ・シングル「ON 45」の音源も収録され、当時買い逃していたハード・ロック・ファンには実に喜ばしいことだ。僕もそのひとり。BISCAYAに関してはいろんな噂を耳にし、別に買わなくてもいいかなぁ、なんて思ってたんですが、あるとき偶然「SUMMERLOVE」の7インチ・シングルを入手し、どちらかと言うとB面の「FOOLS」に惹かれた僕は、ある2曲だけが突出した出来のアルバム、という噂が嘘なんじゃないかと思い、今回は廃盤になる前に入手。個人的には、噂の2曲がずば抜けて良い楽曲とは感じなかった。まんべんなく良いアルバムです。 てなわけで、今回のおすすめは「ROCKIN' VEHICLES」。時代が時代だけに、ギターの音がちょっと安っぽいが、楽曲の出来としては良い感じ。DEEP PURPLEからの影響をうかがわせるプログレシッヴなキーボードが主体となるものの、ホンキー・トンク調のピアノが挿入されていたり、ベースがちょっと遊んだり、サビのメロディがハード・ロックらしいかっこよさをもっていたりと、それぞれの対比が面白い1曲。北欧っぽさはそれほどではありませんが、正統派ハード・ロックとしては良い楽曲だと思います。 確かに、突出した出来だと言われる「HOWL IN THE SKY」や「SUMMERLOVE」は良い楽曲だが、決してそれだけじゃないアルバムです。正統派ハード・ロックのお手本的アルバムとして、もっとアルバム全体を評価されてもおかしくない作品だと思います。「ON 45」に収録されていたというボーナストラック4曲も、北欧ハード・ロックとは呼びがたいスウィンギン・ポップな楽曲もありますが、まぁ、それはシングル盤のお遊び的楽曲として、正統派ハード・ロックらしいかっこよさにあふれた楽曲もあり、これがまた良い。北欧ハード・ロックが好きで、買おうかどうしようか迷っている人は、きっと買って損はしないと思います。 by 9215 |
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| 2007-05-15 18:08
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