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いまさらですが、「メタリカ:真実の瞬間」をスカパーで見た。ジェイソン・ニューステッドが脱退し、バンド内でえらいことが起こりながらも「St. ANGER」をリリースするまでのMETALLICAの姿を、最高にかっこ悪く描き出したドキュメンタリーの傑作。ジェイムスはなんだか愚痴ばっかり言ってるし、ラーズはいつでも機嫌が悪いし、カークはあまり二人にかかわらないようにしてるし、バンドが本当にばらばらになってしまう寸前まで追い込まれていた真実を克明に描き出し、それぞれ最高にかっこ悪い姿をさらけ出しているのに、なぜか観賞後はMETALLICAというモンスターバンドが愛すべき存在になってしまう不思議な作品だった。そして、このドキュメンタリーを観た人は必ず、「St. ANGER」を聴きなおしたくなったはず。「あれ? これがMETALLICA?」という感想を抱いたアルバムを、その危うい製作過程の真実を目撃したあとに聴けば、きっと違った風に聴こえるはずだと思ったはずだ。僕も聴いた。しかし、やっぱり最後まで聴くにはちときついアルバムには変わりなかった。でも、ちょっとだけ興味を失いかけていたMETALLICAを、もう少しだけ追いかけていこうと思いました。 さて、前置きが長くなりましたが、「St. ANGER」を聴きなおしてもその味わいが劇的に変化することはなかったので、今日は彼らのデビューアルバム「KILL'EM ALL」から「MOTORBREATH」をおすすめ。まだまだ荒削りなアルバムながら、N.W.O.B.H.M.からの影響を確実に次のレベルに押し上げたアルバムである。今回聴きなおしてみて、そのメロディアスなことにまず驚いた。アグレッシヴで速いイメージしかなかったが、収録された楽曲はどれも驚くほどキャッチーで、「MOTORBREATH」はその代表格だ。そのメロディの質は今もあまり変わらず受け継がれているものの、やはり首が千切れそうになるほどヘッドバンギングできる速さと、とんがったバックの演奏は失われてしまったものだ。そして、哀愁という言葉も嘘にならない「MOTORBREATH」のキャッチーなメロディは、彼らにしては意外でありながらも、こんな楽曲があったことをほとんど忘れていた自分が悔しい。 今回METALLICAのドキュメンタリーを観て、もうひとつ思ったことがある。それは、ドキュメンタリーってあんまり繰り返し観るもんでもないな、ってことだ。迷いながらもまだ購入していない「メタル ヘッドバンガース・ジャーニー」の購買意欲がさらに薄れてしまった。僕が行くツタヤではレンタルしていないし、どうしようかなぁ……。 METALLICA OFFICIAL SITE by 9215 |
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| 2007-03-19 18:04
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