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2009年7月には過去の作品が紙ジャケで再発される予定のSURVIVOR。80年代の産業ロックシーンを牽引し、さらにはあの「ロッキー」のサウンドトラックへの楽曲提供で一躍有名になったバンドですね。そんな彼らが、なんと18年ぶりにオリジナルアルバムをリリース。それが2006年に発表された「REACH」である。バンドの中心人物でメインソングライターだったジム・ピートリクは楽曲提供にとどまったものの、ジミ・ジェイミソンがちゃんと参加しているということで安心したファンも多かったはず。気になる内容は、確かに全編キャッチーで美しいメロディに彩られたメロディック・ロック・アルバムにはなってます。が、ちょっと大人しすぎる気もしないでもない。たとえば、「ロッキー」に提供したようなハード・ロック・テイストなサウンドを期待していると見事にすかされます。メロディは確かに美しいですが、個人的にはもうちょっとハードな楽曲も欲しかったなぁ、というのが正直な感想。 そんなアルバムからのおすすめは「TALKIN' 'BOUT LOVE」。これぞ産業ロックという適度なハードネス、跳ねるようなポップなリズム、そして、どこか哀愁漂わせるキャッチーなメロディ。何もかもが輝いていた80年代の素晴らしい記憶が、さわやかなサウンドとともに鮮やかによみがえってきます。歌っているのはギタリストでもあるフランキー・サリヴァン。ちょっとハスキーで優しさのある歌声は、さわやかでソフトなサウンドにぴったりです。ジミ・ジェイミソンに負けず劣らずの良い声をしてらっしゃる。この楽曲は、ソロでエキサイティングなギターも聴けるし、アメリカンなカラッとしたドライヴ感もあって、産業ロックの王者がまだ健在であると示しています。 だがしかし、やはりおとなしすぎる印象はぬぐえない。80年代の全盛期を思わせる見事な楽曲もあるものの、本アルバムでSURVIVOR初体験のリスナーはちょっと地味な印象を受けやしないかと心配。それに、「ロッキー」関係でしかSURVIVORの楽曲を知らない人は期待外れになってしまうかもしれない。でも、よくよくきけば、素晴らしいメロディにあふれたアルバムだと気づけると思います。 SURVIVOR OFFICIAL SITE by 9215 |
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| 2009-05-29 11:29
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